交通事故で肩関節の捻挫・打撲・脱臼・上腕骨骨頭の骨折などで腱板が損傷(腱板断裂・部分断裂)した
場合に,肩関節の可動域制限が発生することがあります。
1.腱板の作用
①上腕骨の骨頭を引きつける
②上腕挙上
③骨頭引き下げ
④上腕内旋
⑤上腕外旋
2.腱板
上腕骨頭をとりまいている小さな筋肉群のことです。
上腕骨頭と肩峰の間に挟まれています。
・小結節に付着している・・・・・肩甲下筋
・大結節に付着している・・・・・棘上筋,棘下筋,小円筋
3.損傷(完全断裂・部分断裂など)
腱板の退行変性(加齢・老化による変性など)を基盤として起こるものが圧倒的に多い。
しかし,小さな外力によって断裂を起こすこともまれではない。
・疼痛は受傷時に短い激痛の時間があり,それから軽くなるが,6~10時間後再び起こる。
・上肢の挙上・・・自動不能(他動では正常)
・確定診断は,関節造影・CT・関節鏡・血管造影
以上