夏休みに入り、家族そろってスーパーに食事の買出しに出かける方もいらっしゃるのではないでしょうか。
皆さんが、お店で食品を購入するときは、パッケージについている食品表示の情報を参考にすることも多いかと思います。
原材料は何を使っているのだろう…、
添加物・アレルギー食品は入っているのかな…、
カロリーが気になるけど…。
これらの項目の表示は、それぞれすべて異なる法律で規定されてきました。
原材料の表示はJAS法が、添加物・アレルギー物質の表示は食品衛生法が、カロリー等の栄養成分表示は健康増進法がというようにです。
この一つの食品表示の中で、複数の法律によって規定された項目が混在しているという状況が生じたのは、各法律がそれぞれ異なる目的で表示すべき項目を定めていたということにも理由があります。
例えば、食品衛生法は、飲食による衛生上の危害発生の防止の見地から、
JAS法は、品質に関する適正な表示の見地から、
健康増進法は健康及び体力の維持・向上に役立てる見地からそれぞれ表示すべき項目を定めていました。
このような食品表示の仕方は、各法律間で表示項目が重複していたり、項目の定義が異なっていたりしたため、消費者にとっても、事業者にとっても複雑で分かりにくいという問題点が以前から指摘されてきました。
そのため、これらの食品表示の問題点を解消するべく、今年の6月に「食品表示法」が国会で可決され、食品表示の一元化が図られました。また、今まで任意だった栄養成分の表示も義務になりました。食品表示法の成立によって、消費者が食品を選ぶ際に必要な情報が、より確実に、よりわかりやすく、消費者の下に届くことが期待されています。
おいしく・安全・健康な食生活の実現にも、法律の整備が重要なカギとなるようです。