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アスベスト被害

アスベスト(石綿)による健康被害救済給付

対象

平成20年12月1日施行、平成22年7月1日に本法施行令が改正「石綿による健康被害の救済に関する法律の一部を改正する法律」により、石綿を吸入することによる労働者災害補償法等で補償されない中皮腫や肺がん、著しい呼吸機能障害を伴う石綿肺、著しい呼吸機能障害を伴うびまん性胸膜肥厚の健康被害を受けられて療養中の人、これらの疾病に起因して死亡した人の遺族

指定疾病

  • (a) 中皮腫
  • (b) 肺がん
  • (c) 著しい呼吸機能障害を伴う石綿肺
  • (d) 著しい呼吸機能障害を伴うびまん性胸膜肥厚

指定疾病で療養中の人への給付

医療費

  • <請求できる人>
    被認定者で認定疾病にかかる医療を受け、自己負担額が発生した人。
  • <給付の内容・給付額>
    療養を開始した日以降の、健康保険等による給付の額を控除した自己負担額。
  • <請求期限>
    医療費の支払いを行った日の翌日から2年以内。ただし、療養を開始した日から申請日の前日までの医療費については、申請日から2年以内。

療養手当

  • <請求できる人>
    被認定者本人。
  • <給付の内容・給付額>
    療養を開始した日の翌月から、支給する事由が消滅した日の属する月まで月額103,870円。

指定疾病で療養中の人が救済制度で認定後に死亡した場合の給付

葬祭料

  • <請求できる人>
    亡くなられた被認定者の葬祭を行う人。
  • <給付の内容・給付額>
    199,000円。
  • <請求期限>
    被認定者が死亡した日の翌日から2年以内。

未支給の医療費等

  • <請求できる人>
    被認定者死亡当時、被認定者と生計を同じくしていた二親等以内の親族のうち最優先順位の人。
  • <給付の内容・給付額>
    死亡した被認定者が、療養を開始した日以降にかかった認定疾病に係る保険医療費の自己負担分のうち、医療費として被認定者に支給していないもの。療養手当は、対象月(被認定者が療養を開始した日の翌月から死亡した月)のうち、未支給となっているものが支給。
  • <請求期限>
    医療費の支払いを行った日の翌日から2年以内。ただし、療養を開始した日から申請日の前日までの医療費については、申請日から2年以内。

救済給付調整金

  • <請求できる人>
    被認定者死亡当時、被認定者と生計を同じくしていた二親等以内の親族のうち最優先順位の人)
  • <給付の内容・給付額>
    被認定者が認定疾病に起因して死亡した場合において、
    被認定者に対して支給された医療費、療養手当および未支給の医療費等の合計金額が280万円に満たない場合は、その差額が支給。
  • <請求期限>
    被認定者が死亡した日の翌日から2年以内。

救済制度に申請する前に指定疾病により死亡した場合の給付(疾病が中皮腫・石綿による肺がんの場合)

特別遺族弔慰金・特別葬祭料 (平成18年3月27日以降に死亡した場合)

  • <請求できる人>
    当該指定疾病に起因し死亡した当時、その人と生計を同じくしていた二親等以内の親族のうち最優先順位の人。
  • <給付の内容・給付額>
    特別遺族弔慰金として2,800,000円
    特別葬祭料として199,000円
  • <請求期限>
    死亡した日の翌日から15年以内。ただし、中皮腫または肺がんにより、平成18年3月27日から平成20年11月30日までに死亡した人の遺族からの請求は、令和5年12月1日まで。

    救済制度に申請する前に指定疾病により死亡した場合の給付(疾病が著しい呼吸機能障害を伴う石綿肺・著しい呼吸機能障害を伴うびまん性胸膜肥厚の場合)

    特別遺族弔慰金・特別葬祭料 (平成22年6月30日以前に死亡した場合)

    • <請求できる人>
      当該指定疾病に起因し死亡した当時、その人と生計を同じくしていた二親等以内の親族のうち最優先順位の人)
    • <給付の内容・給付額>
      特別遺族弔慰金として2,800,000円
      特別葬祭料として199,000円
    • <請求期限>
      令和8年7月1日

    特別遺族弔慰金・特別葬祭料 (平成22年7月1日以降に死亡した場合)

    • <請求できる人>
      当該指定疾病に起因し死亡した当時、その人と生計を同じくしていた二親等以内の親族のうち最優先順位の人
    • <給付の内容・給付額>
      特別遺族弔慰金として2,800,000円
      特別葬祭料として199,000円
    • <請求期限>
      死亡した日の翌日から15年以内。

    建設アスベスト給付金制度について

    令和3年6月9日に、議員立法により「特定石綿被害建設業務労働者等に対する給付金等の支給に関する法律」が成立し、令和4年1月19日に完全施行。


    対象

    労災認定を受けた人や石綿救済法の特別遺族給付金(労災の遺族補償が時効になっている場合に対象)を受けた人も対象


    昭和47年10月1日〜昭和50年9月30日 石綿の吹き付け作業に係る建設業務

    昭和50年10月1日〜平成16年9月30日

    一定の屋内作業場で行われた作業に係る建設業務

    *石綿関連疾病

    • (1)中皮腫
    • (2)肺がん
    • (3)著しい呼吸機能障害を伴うびまん性胸膜肥厚
    • (4)石綿肺(じん肺管理区分が管理2~4) 
    • (5)良性石綿胸水

    ※本人が死亡の場合には、遺族(配偶者、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹)のうち、最先順位者からの請求が可能


    給付金の額

    存命の場合

    症状 合併症なし 合併症あり
    石綿肺 (管理2) 550万円 700万円
    石綿肺 (管理3) 800万円 950万円
    石綿肺 (管理4) 1,150万円
    肺がん 1,150万円
    中皮腫 1,150万円
    びまん性胸膜肥厚 1,150万円

    死亡した場合

    症状 合併症なし 合併症あり
    石綿肺 (管理2) 1,200万円 1,300万円
    石綿肺 (管理3) 1,200万円 1,300万円
    石綿肺 (管理4) 1,300万円
    肺がん 1,300万円
    中皮腫 1,300万円
    びまん性胸膜肥厚 1,300万円

    給付金の請求期限

    給付金については、石綿関連疾病にかかった旨の医師の診断日又は石綿肺に係るじん肺管理区分の決定日(石綿関連疾病により死亡したときは、死亡日)から20年以内に請求すること。

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