離婚調停事件を担当していると、依頼者の方から、「相手方にはいつ離婚届にサインしてもらうのですか?」という質問を受けることがあります。
調停離婚では、調停が成立した時に離婚が成立します。家事事件手続法という法律で、調停において当事者間に合意が成立し、これを調書に記載したときは、調停が成立したものとし、調書の記載事項は、確定判決と同一の効力を有するとされているからです。
もっとも、離婚届の提出自体は、しなければなりません。これは、離婚調停が成立したことを戸籍に反映させるための届出としての意味合いを持ちます。
戸籍法では、調停成立の日から10日以内に、調停調書の謄本を添えて、調停の申立人がすることとされています。調停調書の謄本により離婚が成立したことが分かるので、相手方から離婚届にサインをもらう必要はないのです。