先日、示談が成立して無事解決した損害賠償の事案で、依頼者との最終打ち合せの際に、話が慰謝料を何に使うかという話題に及びました。
そのとき、その依頼者の方は、「家族で温泉旅行にでも行こうと思っています。」とおっしゃっていました。私はそれを聞いて思わず嘆息し、「それはいい使い道ですね!」と言ってしまいました。
そもそも慰謝料というのは、精神的苦痛という目に見えない損害を填補するためのものとされます。そうであれば、苦痛とは正反対の、精神的な快楽を手に入れて心をリフレッシュさせることは、慰謝料の使途としては非常に賢明なように思えます。
もちろん事案によっては深刻な後遺障害が残るなどして金銭では到底慰謝しえないような場合もあるでしょう。ただ、今回の依頼者の方の上記発言は私の琴線に触れることが大きかったので、ご紹介する次第です。