2019.9.7 弁護士ブログ
債務整理の4類型
個人の債務を整理する方法としては、一般に、①自己破産、②個人再生、③任意整理、④特定調停が挙げられると思います。このうち、④の特定調停を利用するケースはまれですので、以下では①~③の方法について、実務的な観点から少し説明をしてみたいと思います。
債務整理の手続的な区別として、裁判所を介して全債権者を対象に行うものと、裁判所を介することなく個別の債権者との交渉を行うものとに二分されます。また、債務を整理する具体的方法として、債務者の資産を換価・処分して債権者に分配する清算型の手続と、債務者の資産は処分せずに経済的生活の再建を図りつつ、そこから得られる収入を弁済の原資に充てる再建型の手続に分類されます。
①の自己破産と②の個人再生は、ともに裁判所を介して行う手続で、①自己破産は清算型の手続であり、②個人再生は再建型の手続となります。また、③の任意整理は、裁判所を介さずに行う再建型の手続です。それぞれの特徴や詳細は、改めてご紹介したいと思います。