2020.9.26
弁護士ブログ
コロナ離婚
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い在宅時間が増えるにつれ、いわゆる「コロナ離婚」が増加するのではないかという説がささやかれていました。しかし、先日の報道によると、今年1月から6月までの期間に離婚した夫婦は10万122組であり、これは昨年の同期間と比べた場合およそ1万組程度減っています。
「コロナ離婚」と言うのは、要するに、夫婦ともに在宅する時間が増え、従前とは異なった日常生活を送る中でストレスが増大し、そのことで夫婦関係が悪化し、結果として離婚に至るということだと思われます。
しかし、少なくとも離婚するにはそれなりの準備(住む場所の確保や就職・転職など)が必要ですし、また決めておくべきこと(親権・養育費、財産分与等々)もたくさんあるので、コロナでストレスが増したからと言って直ちに離婚に至る夫婦はあまりいないと思います。
当事務所では男性・女性を問わずに離婚に関する相談を受けることが多いのですが、これまでのところコロナウイルスの拡大をきっかけに離婚を考えたという方は、ほとんどおられなかったように思います。多くはコロナ以前から性格の不一致や夫婦関係の冷却があったという事例です。相談に来られる方の数も、以前と比べてさほど顕著に増えているようには感じません。