第3回目は、親権者を決める基準の「母性優先の原則」を解説します。
これは、母性的な役割が重視されるということであり、母親が有利であるという意味ではありません。
ですが、この「母性」というものは、特に明確な定義はなく、非常に曖昧な概念です。
一般的には、子どもの心情に安心や安定をもたらす役割などと説明されるでしょうか。
これまで担当した調停や裁判を踏まえると、特に子どもが乳幼児である場合には、非常に大きなウェイトを占める基準になります。
次回は、「親権者を決める基準について④―子どもの意思の尊重」を解説します。