会社を経営する事業主が不幸にしてなくなった場合、会社の株式はどのように扱われその議決権(ある役員の選任に賛成しあるいは反対するなどの投票)はどのように行使されるものであろうか。
①亡くなった事業主すなわち被相続人が保有していた会社の株式は遺産分割までは相続人の共有となります。
②遺産分割までの間に株主総会があった場合は、議決権の行使は民法の共有物の管理に関する規定が適用され、共有持分、すなわち遺産分割までは法定相続持分、に従って株式の共有持分の過半数の同意を持って議決権の行使が決まります。
相続直後に、たまたま定時株主総会が行われる場合、定時株主総会では任期が満了して役員の改選・再選が行われますし、さらになくなった代表取締役の方の後継者すなわち事業承継する親族等の後継者を新たな取締役に選任する必要が出ます。
その場合遺産分割前であれば、相続の対象となった株式に関する議決権は上記のように法定相続分に従った持ち分の過半数の同意を持って議決権を行使できます。