コラム

　相談前

　妻は会社の事務員で夫も会社員である，小学校６年生の長男の３人家族であるが，最近夫婦間の喧嘩が絶えず妻は性格の不一致を顕著に感じるようになった。長男の私立中学進学のことで夫と喧嘩となった。この喧嘩を契機として妻は離婚を決意し夫に告げたが夫は同意しなかった，そこで長男とともに別居した。友人の紹介で相談に来られました。

　相談後

　相談者の妻は長男の親権者となることとして夫との離婚を強く望んでおられた，夫婦の財産は，夫名義の預金６００万円・株２００万円，妻名義の預金１２０万円，夫婦名義のマンション（持分各２分の１，時価２０００万円）がある。夫を主債務者，妻が連帯保証人となって銀行の住宅ローン残高が１２００万円ある。

　別居後半年経過して相談者の妻は離婚の調停を申したてた，財産分与５００万円，離婚慰謝料３００万円，夫は住宅を取得するが，住宅ローンについては夫が妻に対して本件借受金債務を免責的に引き受ける。夫は妻に対して，妻が銀行からの請求に基づいて本件借受金債務の弁済をせざる得なくなった場合，妻の弁済額に弁済日の翌日から年５％の割合による金員を付して直ちに支払う。

　長男の親権者は妻とする。夫は長男が大学卒業するまでの養育費として１２００万円を支払う。

　以上の内容で調停を続けた結果，財産分与５００万円，自宅は夫が取得する，住宅ローンについては妻の主張通りとする，長男の養育費は１０００万円とすることで離婚が.成立した。